ときどき日記

 絵や音楽、ワークショップの感想など

坂本龍一さん

 

毎日、あつい。

少し前に、坂本龍一さんの追悼シンポジウムというものが京都の大学で行われて、聞きに行ってきました。自伝(とされる)本も読んで、つくづく、すごい人だったなぁと思う。。(自伝「音楽は自由にする」「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」、どちらも、ものすごく読みごたえありました)


亡くなってから、「ああ、そういえばこれも坂本さんの曲だった。あれも、これも」という曲を思い出した。あと、新たなアレンジに出会って「おお!」と思った曲もありました。


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中谷美紀さんのイメージにぴったり。テープだったかMDだったかに入れて、よく聞いてたなぁ。
なんちゅうか、響きが美しいんや・・。


坂本さんの曲として紹介される機会があまりないようなんだけど、、映画「オネアミスの翼」のサントラも、めっちゃ好きやなぁ。
全部好き、オープニング曲もエンディング曲も好きだけど、エンディングは映像とかストーリーとの溶け込み具合が震撼するレベルだった(…と言いつつ、映画の本編はちゃんと見ていないんですが・・)


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美しいな
戦メリに匹敵する
エンディングだけでももう一度見たい。


戦メリを琴で演奏したものはわりと最近発見したんですが、はじめから琴のために作られた曲みたいにぴったり。
動画の演出は、(この人、なんで狐のお面をかぶっているんだろうとか・・)ちょっと気になる点はありますが、、

和楽器のプロが戦場のメリークリスマス弾いてみた!ーJapanese traditional musical instruments ensemble "MAHORA" - YouTube



映画「バベル」の音楽もよい…


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音楽を言葉で表せないなぁとつくづくおもう

そして、ほんまにすごい人やったなぁと思います

映画音楽とかポップスとかとは別に、前衛的な音楽も作られていたけど(というか、本人にとってはそちらが本筋だったようだけど)、やはりしびれるくらい、いいなぁと思うのはこちら側(わかりやすいほう)だなぁ。。


話もどりまして追悼シンポジウム(6月18日、京都芸術大学 春秋座で開催)では、坂本さんと親交のあったアーティストや学者が総勢約10名、入れ代わり立ち代わり登壇して、みな楽しそうに坂本さんとの思い出をふりかえっていた。

さんざん坂本さんのことを語りまくったあとで、最後にメイン登壇者の二人(批評家の浅田彰さんとアーティストの高谷史郎さん)が、ぽつっと「坂本さんが亡くなったことかまだ腑に落ちていない、理解できていない」「私も」と話していたのが、なんか、すべてを物語っているなぁと思った。

私みたいな平凡なファンでも、この人がもうこの世にいないということがまだぴんときていない。YMOや戦メリやラストエンペラーは言うに及ばず、上にあげたような曲に10代から20代のときに出会って、どっぷり浸っていたわけだから…


また話が前後しますが、自伝「音楽は自由にする」のほうで印象に残っているのは、坂本さんに作曲を学ぶことをしつこく?すすめたというピアノの先生。

「作曲なんて、とてもとても」と断る坂本さん親子に何度もすすめて、「それほど言われるなら」と作曲の先生のところに通いはじめたそうで、ピアノの練習にはあまり熱心ではなかったという小学生時代の坂本さんのどのあたりにその才能の片鱗をみたのか、伺えるものならぜひ伺ってみたいものだと思った。

ピアノでなにげなく出した和音に光り輝くものがあったとか、小学生なのに前衛音楽のコンサートを面白がっていたこととか、チェルニーのある練習曲を音楽として許せない、目も耳も汚れると言って頑として弾こうとしなかったこととか・・かなぁ。まぁ先生としては、確信できるものがあったのだろうな。